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2007.10/29(Mon)
ドラマのような、本当の話
今年に入ってから、周りの人たちがいなくなることに直面する機会が3回もあった。

1回目は、自分のおじいちゃん。

最後に会ったのなんて、いつのことだったかわからないくらいで
ずっと入院してて、いつの間にか亡くなった。
私が小さい頃は、おじいちゃんの家に行く度に
おじいちゃんがいつも吸ってる煙草を隠す遊びをしてた。
私は煙草を隠すと、隠した場所を地図にする。
おじいちゃんはまるで宝探しをするかのように、地図を見ながら煙草を探す。
たまに見つからなくて、私が帰った後も必死に探して
それでも見つからなかったら家に電話してきたりして。
煙草は身体に悪いから吸わないでっていう気持ちと、
構ってもらえるという気持ちから、それをするのが好きだった。
昔はそんな風に、おじいちゃんおじいちゃんって言ってたのに
入院してから一度も見舞いに行かなかった自分って一体なんなんだろうと
今でもふと思う。
そりゃ、昔のように遊ぶのが仕事みたいな年齢はとうに過ぎたし
受験やテストやバイトや課題でいっぱいいっぱいだったことは確かだけど。
おじいちゃんと交わした最後の言葉ってなに?
ってなる程、おじいちゃんに無関心になるなんて
あの、おじいちゃんとの宝探しを楽しんでた私が知ったらどうだろう。

2回目は、先生。会ったことも、見たこともない先生。

内部進学の人たちが、たまに話題にする先生がいた。
それは、私たち外部にはわからない先生。
何故なら、私たちが入学してきた年から休んでる先生だったから。
うちの学校は、中学と高校が一緒の敷地にあって、
中学の先生も高校の先生も一緒のようなもんなんです。

殴られたり蹴られたりしたけれど、不思議と嫌いになれない先生だったらしい。
私立だし、暴力教師だと保護者が一言言えば首が飛ぶようなところで
ホントにそんなことしてるのに飛ばないってことは、相当生徒から慕われてるってこと
実際、ふとしたときに内部の人たちが「あの先生まだこーへんの?」って他の先生に訊くあたり
本当にいい先生だったんだろうなぁと思うし、
外部の私たちは、そんな先生いつか見てみたいなぁと思いながら三年間を過ごした。

誰も、その先生が休んでる理由を知らなかった。

あの先生まだこーへんの?って訊かれた先生も、
「病気がまだ治らないみたいや」とだけ言って口濁してた。

卒業式になって、アルバムをもらっても、その先生の顔はない。
ちょっと気になりつつもアルバムを一通り見ながら懐かしんでる私に
オカンがひっそり話し出した。

「ずっと学校休んでた先生いるやろ?あの先生、実はお母さんの病院にいてん」

ずっと、ガンの治療で入院していたらしい。
オカンの病棟にいて、看護師なオカンの受け持ちの一人でもあって仲が良かったらしい。
病棟が変わってもたまにナースステーションに遊びに来てくれるんよーって
オカンは言ってた。
いろんなことを話してくれてたけど、その大部分が学校のことで
本当に自分の勤める高校が好きだったんだなぁって。
でも、オカン自身で、自分の娘である私がその高校に通ってることは言わなかったんだって。
私が在学中の間は。
そして私が卒業して、その先生にも私にも「実は…」って話した。
私も、先生はガンで休みやったんやって驚いたし
先生も、「娘さん、うちの高校やったんですか!」って驚いてたらしい。
早く言ってくれればよかったのにーと私も先生も言ったらしいけど
オカンもなんか、考えることがあったんだろうね。

「学校行くと、元気になるんですよ!」
若い身体の方がガンの進行が早いらしい。先生は30代前半。
手の施しようがなく、もう死を待つしかないという最後の少しの間、
やっと念願叶って復帰して、学校に行ってたんだって。
「娘さん、うちの高校でよかったですね!」って、誇らしげに言うし
私もよくオカンに「あの高校行ってよかった」って言ってたから
「ホンマにいいとこやね~」って返すと、心底嬉しそうな顔をしたらしい。

そんな先生が亡くなったのを訊いたのは、つい2ヶ月程前。
「頑張ってたんやけどねぇ…いいこやったのに…」って目を潤ませながら言うオカンを見て
ああ本当に、一度でいいから会ってみたかったと後悔だけが残る。
その後高校行って、元担任にご飯を奢ってもらいながらそのこと話してて
担任もちょっと潤みながら「ええ奴やった…」って言ってた。
体育教師で、サッカー部の顧問だったその先生は、自分の後をしっかり継いでくれる後輩を
高校に紹介してから逝ったらしい。
「ホンマにしっかりした後輩を置いていってくれた」って担任は言う。

こんな、ドラマのような本当の話。

そして3回目は、そんな素晴らしい先生がいた、素晴らしい高校の校長。

全校朝礼で、短くとも深い話をしてくれた校長。
卒業式の壇上で、答辞を聞いて泣く校長。
去っていく生徒一人ひとりに卒業証書を渡す校長。
卒業アルバムにめちゃかっこよく写ってる校長。

みんなみんな、安らかに眠ってほしいと心から思う。
最期がわからなかったり、見たこともなかったり、話かけたことなかったりしたけど
後悔ばっかり残る私にできることは、ただみんなの冥福を祈ることだけ。

どうか、安らかに。

明日は、大学の方、よろしくお願いします。
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